ハッカー集団アノニマス(Anonymous)のロゴデザインとコンセプト



ハッカー集団アノニマス(Anonymous)のロゴデザインとコンセプトについて周辺知識に触れながら紹介します。アノニマスのロゴを分析したことでわかる組織の理念、そして彼らを象徴する例のマスクについて見ていきます。

Ads
人気の1冊|伝説のハッカーが教える、超監視社会で身をまもる方法



アノニマス(Anonymous)とは


アノニマスとは、2006年ごろに4chan(海外版2ちゃんねるみたいな)で結成された国際的ハッカー集団です。政府や企業などにサイバー攻撃をしかけることで有名ですが、"情報の自由"という意義を掲げてハクティヴィズム(hack+activism)という一種の社会運動を行っています。詳しくはウィキペディアを見てください。

キャッチフレーズというかスローガンはこれです↓まるで決めゼリフです
We are Anonymous. We are Legion. We do not forgive. We do not forget. Expect us.

2022年2月26日にロシアに対してサイバー攻撃を行う予告をして国内でも非常に話題になりました。実際にロシア政府のホームページをいくつもダウンさせています。


ウクライナに侵攻して戦争を始めたロシアに対するサイバー攻撃をしたことで、世界中から"ダークヒーロー"とさえ呼ばれるようになりました。実際、私もアノニマスはダークウェブを拠点としたサイバーテロ組織だというイメージがあったのですが、ウクライナをサポートするツイートを見たりして印象が変わりました。

ちなみに匿名の団体なので公式ウェブサイトというのは存在しません。あるのはツイッター(@YourAnonNews)のみです。このアカウントは本物のアノニマスによって運営されている可能性が高いです。公式マークが付いていればわかりやすいんですけど。

ただ、ファン(?)によって運営されている海外サイトはあります。アノニマスのニュースを更新するanonhq.comです。もしアノニマスの情報に特化した日本語サイトを知っていたらコメントください。



ロゴからわかるアノニマスの理念


上の図がアノニマスの公式ロゴです。彼らのツイッターに載っているロゴと一致します。画像検索すると偽物のロゴがたくさん出てくるので、本物が少し見つけにくいです。


国連のエンブレム+スーツを着た人+クエスチョンマークといったわかりやすいエンブレムロゴですね。顔が無いのは匿名性と平等性を表しています。「顔が無い=リーダーを持たない」という彼らのコンセプトが明確に示されたロゴデザインです。国連のエンブレムをベースにすることで国際的な組織であることも伝えています。

このロゴをよく見てみると、スーツの後ろにある地球のアイコン(インターネットを意味する)が薄っすらグラデーションになっていますね。グラデにしたことでクエスチョンマークを際立たせているのが良くできています。

それと、スーツの人間がジェンダーレスになっているのもポイントです。男でも女でもない体格にすることで、ここでも匿名性を強調しているのがわかります。



アノニマスといえばあのマスク


アノニマスのロゴと言ったら、あの不気味なマスクを思い浮かべた人多いと思います。あれはアノニマスによってデザインされたものではないです。
あまりに象徴的なので本来のロゴより目立っている気がしますが、このマスクの元ネタは『Vフォー・ヴェンデッタ』です。オスカー女優のナタリー・ポートマンがスキンヘッドにしたことで有名な映画です。Prime Videoで見れます。映画について詳しくはIMDbを見てください。
彼らがこのマスクをつけるときは大体現実でデモをするときですかね。海外ではハロウィーンのコスチュームとして付けている一般人も結構増えています。私が初めてアノニマスの存在を見たときは「Vフォー・ヴェンデッタに感化されたファンが多いんだな~」くらいに思っていました。今では完全に元ネタの映画より名が知れていますが。

ただ最近(2022年2月時点)のアノニマスのツイッターアイコンはVフォー・ヴェンデッタのマスクではなく、The Mask(1994)の方のマスクに見えます(緑の顔なので)。ジム・キャリーとキャメロン・ディアスが出演した古い映画のキャラです。なぜそっちのマスクをアイコンにしたのかは不明です。

紛らわしいので今まで通り、Vフォー・ヴェンデッタのマスクで統一してほしい。







おすすめ記事:
🔗死ぬほどカッコいいゲーミングキーボード+マウスのセット4選



Sponsored Links


Natchan

ゲームが好きなグラフィックデザイナー。複数のサイトを運営中。子どもの頃からPCゲームで遊んでました。1番最初に遊んだのはSecond Life。デザインとは飽きない程度に関わっていくつもり。詳しくはこちら

コメントを投稿

当サイトは広告を掲載しています